2016年12月31日 『好きになるその瞬間を~告白実行委員会~』を見て

2016年12月31日
見てきましたよ『好きになるその瞬間を。~告白実行委員~』
僕の周辺で一部熱狂的な盛り上がりを見せた
告白実行委員会シリーズの映画です。

以下ネタバレ有の感想です

 

やはりね、皆さん見るべきですよ『ましろ色シンフォニー』を。
ましろ色シンフォニー』はね僕らに圧倒的なリアルを叩き込んでくれるんです。
それはリアルな人間関係とか、繊細な心情の機微の描写だとか
そんなんじゃないんです。
言うなればそれは、そう“常識”です。

まず『ましろ色シンフォニー(以下『ましろ』)』自体は全然リアルじゃありません。
原作はエロゲだし、女子高に編入された高校生男子が主人公だし、モテまくるし
ふざけた見た目と鳴き声の謎の生物がメインストーリーに絡んでくるし。

そんな『ましろ色シンフォニー』が僕たちに叩き込んでくるリアルとは何か
それは「なんとなく仲良くなった可愛い女の子と結ばれる」という点です。

『好きになるその瞬間を。~告白実行委員~(以下『好き瞬』)』では
主人公である雛が“恋する様子“が延々と描かれます。
つーかそれしかありません。

先輩と出会って、恋をして、同じ高校目指して、恋に悩んで等々
ですが、恋を叶えるための行動はほぼありません。
先輩との距離を縮めたいとか言ってるうちに振られて終わります。

その点『ましろ』では主人公がなんとなく流れでヒロインと同じ部活に入って
そのまま近くにいてお互い優しくされてイベントこなして結ばれます。
この辺、各回の面白さ(作品自体が面白いとは言ってない)があるんですが
そちらはまた別の機会に。

そして主人公がモテまくる『ましろ』では当然失恋するキャラもいます。
ここが『ましろ』の重要なポイントで
主人公とイイ感じになりつつも結ばれなかったキャラが2人ともツンデレなんです。
そうです。ツンデレは成功しないんです。優しいほうが良いので当たり前です。

共学になったのに「男子は学校にくんな」とか言ってきたり
自分をクズ虫呼ばわりしてくる女子よりも、そりゃ優しい先輩と結ばれたいです。
『ましろ』でも振られヒロインが2匹の猫の名前を
自分と主人公の名前にしようとするシーンがありますが
そんなことするより優しい言葉の一つでもかけたり
デートの約束でも取りつければいいんですよ。
でもね、そんなツンデレ達が主人公とイイ感じになりつつも
横から先輩がすべてかっさらっていく爽快感ですよ。
これこそアニメ『ましろ』の真骨頂なわけです。

『好き瞬』は主人公である雛の心情を描き続ける作品です。
上記のような“特殊な関係が動く”展開を楽しむ僕にとっては
正直ずっと「知らんがな」としか思えない作品でした。
開始1分で頭の中は“Not for me”でほぼ埋め尽くされてましたし
戸松遥がやかましい感じで喋る度に『夏色キセキ』のことを考えてました。

ですが、誰かの“好き”を追いかけたい、感じてみたい。
そういった方には強く刺さる作品となり得るのではないでしょうか。
現に僕と一緒に見た友人の他に数名しかいなかった劇場ですら
終盤はすすり泣き声がずっと聴こえてきていました。
僕はまだ中盤だと思ってたんですが終盤でした。

ただまあ作中にも僕のように人類としての知性、感性を失ってしまったとしか思えない
芋ジャー夏色クソ女が出てきますので、そこは注意が必要かもしれませんね。

元々がキャラクター込みで恋愛をテーマに製作された楽曲をベースに
アニメ化された映像作品です。
予備知識なしで見に行った僕はさっぱりわけがわからなったので
ある程度予習が必要かもしれませんね。

予習が必要な範囲について知見に富む他の方の記事を参考にしていただくとして
確実に必要と思える予備知識は「作中に告白実行委員会という組織は存在しない。少なくとも出てこない」ということです。
これだけは真実を伝えたかった。

ともかくね。見て欲しいんですよね『ましろ色シンフォニー』。
そして是非、ヒロイン変更の超展開などと思わずに
事実をありのままに受け止めて見て欲しい。
きっとそこには新たな真実が待っているから。
そして視聴しながらTwitterで実況して規制かけられて欲しい。

ウマサからは以上です。